レビュー

『アニメヒロイン画報』
白蛇伝」から「∀ガンダム」までのアニメ作品の女性キャラクターを概観出来る本。
2400円とやや張るが殆どカラーページなので適当に眺めるだけでも楽しく、値段分の価値は確実にある。
基本的に時代別に区分けされた章の中でアニメを順番に並べ、時間と共に追える作りだが、
それらの区分の中で語るより別のテーマで括った方が有効と思われる作品は随所にちりばめられたコラムの形で処理されており、
飽きさせない構成になっている。
ゴジラ画報」みたく第二版の登場が切望される一冊だ。


『巨星たちの春秋 コミックを創った10人の男』瀬戸龍哉・編
巨匠を呼ぶにふさわしい8人の漫画家のインタビューと、手塚治虫石ノ森章太郎の記事から成る一冊。
藤子不二雄水木しげるが入っていないのは何故だろうか。
インタビューは十分面白い内容なのだが、特徴としては作品リストが詳しい、図版や写真が多いことが挙げられる。
特にミニ写真集と言っても差し支えないくらい漫画家の写真が多く、さいとう・たかをのイケメンぶりや横山光輝の好々爺っぷり等新鮮な発見も有る。
他に手塚治虫の作品を☆の数で採点する不遜な企画がある。
今読むと「横山光輝はもうこの世にいないんだ・・・」と改めて思うことだろう。


『ロボット&ヒーローCOMIXスーパーガイド』
すごい本。内容は一般的な漫画論や漫画史本では無視されがちなアニメ&特撮番組のコミカライズ作品や、オリジナルヒーロー作品の紹介。
その膨大な作品群は漫画家ごとに区分され、漫画好きも特撮好きもアニメ好きも楽しめる内容になっている。
確かに永井豪の『デビルマン』を語る者は多いが、そのアニメ版の漫画版を語る者は皆無なわけで、日本漫画界の懐の深さを知る上でも重要な一冊。
見つけ次第購入なさることをお勧めする。