レビュー

さぼり癖とはいついかなる場所でも発揮されるものなんだなあ。


『サーカス ゴールデン☆ベスト 歌の贈り物』
「ミスター・サマータイム」「アメリカン・フィーリング」等で知られ、「THE夜もヒッパレ」でも活躍していたサーカスのBEST盤。
2枚組みでボリュームも大きく、「LoveLoveLove」「夜空ノムコウ」等有名曲も並ぶが、
アニソン好きにとってはこのアルバムの最大のウリは「風のメルヘン」、この一曲。
まんが日本史」というアニメの主題歌で、内容は一応恋愛の歌だが、この曲のセンチメンタリズムは
歴史という大河を前にして感じられるどこか寂しい気持ちと通ずるものがあり、そういう意味でアニメの内容とも合っている。
カラオケでは何故か「新・まんが日本史」の主題歌は入っているがこれは入っておらず、実に遺憾。
この一曲に3000円出せるか、それがあなたの買いどころ。ちなみに私は親戚からうまいこともらいました。


筋肉少女帯 BEST&CULT』
正直、私は筋少とか戸川純とか大好きだけど、彼らの作品を語る自信が無かったので、ここで取り扱わなかった。
そんな私が「蜘蛛の糸」の第二章聴きたさに買ったアルバム。これはすごい。
全十四曲で、「蜘蛛の糸」「最殺部隊」など他のアルバムとよくダブる5曲の他は全部未発表曲であり、ここがまずすごい。('96年時点だが)
次に構成がすごい。「蜘蛛の糸」で始まり「蜘蛛の糸〜第二章〜」で終わるのは元より、その「第二章」の前が「トゥルー・ロマンス」だったり、
「星座の名前がいえるかい」の次が「ハッピーアイスクリーム」だったりと(例えるなら「マルス2015年」の次に「ロボットマーチ」が来る様なもの)
大槻ケンヂの世界でいいように心を引っ掻き回される作りである。
中でもある意味唐突に挿入される「北極星の二人〜内田のラブソング〜」。この演歌的情熱に溢れた歌。素晴らしい。


『男 宇宙』
幻の名盤解放同盟のCDと同じノリのオムニバス・アルバム。
美輪明宏勝新太郎小林旭から、ジャイアント馬場楳図かずお等、とにかく「男」を感じさせる歌い手達の作品を収録。
歌じゃないのもけっこう混じってますが・・・
自分が感激したのは、友川かずき「生きてるっていってみろ」ジャイアント馬場満州里小唄」杉良太郎君は人のために死ねるか」等。
アントニオ猪木の理念」という、猪木が自分の理想を延々と語るおかしくなりそうなトラックもすごい。
これでもかという具合に男臭い曲を聴かされた後、トリが遠藤賢司の「夢を叫べ」であるという構成も素晴らしい。
関係ないけど楳図かずおのアルバムが復刻されたらしいから、買わなくちゃ。


結局、カプコンとか大槻ケンヂは神様なんだ。