カピバラ・・・

学校が終わった後、友人と池袋新文芸坐で『怪奇奇形人間』を見た。
すごい人で、タイミングの関係から併映の『責め地獄』も見た。


『責め地獄』
目を背けたくなる様な処刑シーンから始まり、このノリで続くのかと思うとそうでもなかった。
二人の刺青師の対決が物語の骨子だと思うが、有りそうで無い複線、飽和気味の女体、脱力度の高い外人(悪役)等、
物語を真剣に追う気にさせない要素多数。登場人物は片っ端から死んで強引に終了。
ラストの股裂きシーンの、裂かれた股から「完」の字がフェードアップしてくる演出は素晴らしかった。


江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間
トッド・ブラウニングの『フリークス』の様に本物の畸形が出てくる訳ではないが、
放送禁止用語の連発や、離島で畸形を製造しようと夢見る主人公の父親等、まぁ発禁は止む無しである。
原作があるためか、『責め地獄』に比べると展開もまともであり、畸形達のオーバーなメイクもおどろおどろしい効果を上げるのに成功している。
終盤、明智小五郎が出てきてから一気に謎が解け、相変わらず重要なキャラがほとんど死んで終了。
正直明智小五郎が正体を明かすところから観始めても物語りは把握できる。とはいえ、
全てが解決するラストシーンは俺にとって理想的であり、自分もこんな漫画を描きたいと思った。
”純愛”映画のナンバー1に認定。感動した。